盛る女
わたしは仕事柄、自撮りとかプリクラとかこのとしですが結構します。
高校生のときはそれなりにガラケーでがんばって自撮りしたり、放課後は毎日寄り道して友達とプリクラ撮って帰るのが日課で、大学生になってサブカル拗らせて今の仕事するまでは自分の写真とかあんまり興味ないし、なんなら盛った写真とかまじ恥ずかしいから撮ったって誰にも見られたくないし自分の黒歴史として誰にも触れられないようにひっそりとカメラロールに保存して悦に浸るというのがこれまでのセオリーだった訳ですが
最近の若い子はすごい。
自分の顔を1mmでも小さく見せたいし、目を1mmでも大きく見せたいし、1mmでも細く見せたい訳です。
自分の勝負角度とか勝負顔とかあったりしちゃって。
わたしは1年前まではアンチ自撮り派というか、可愛い子はかわいくうつるし、ブスはブスのままうつるだろ。という現実の世界で生きていたので
このいわゆる『盛り文化』に向き合うようになってからは、それは現実ではなく、まさにデジタルネイティブ女子たちの夢の国。ワンダーランド。はたまた異次元。という事に気づいた。
しかもそれが結構楽しい。
わたしがJKJCのときからスマホもってて、今くらい写真加工アプリがあったら、本当にどハマりしてただろうなと。
だって今のプリクラなんかかってに目大きくなるし顔も小さくなるし脚も細くなる。肌荒れなんて光で飛ぶしスッピンで撮ったってラクガキで化粧できる。さらに分かってる子なんかは一緒に映る相手より一歩二歩下がって相手を犠牲に自分の顔を小さく見せる。そしてラクガキペンで○○ちゃんカワイー♡と描いて自分より盛れてない相手を処刑し自らを引き立てる。
見た目の可愛い醜い野心と
醜い見た目の平和な心
どちらもきっと本当にブスだし本当に可愛い。それが女だ。
そして作り上げられた可愛い自分を本当の自分として認識し、盛れていない自分の実際の姿なんていらなくなってしまう。
アバターを本体として、自分の体がサブになる日も遠くないのかもしれないとふと思ったのでした。いや、もうなってるのかも。